全国家庭用品卸商業協同組合

ALL JAPAN WHOLESALERS’ ASSOCLATTON

 


全国家庭用品卸商業協同組合

理 事 長 岡 部 弘 幸
 
年 頭 所 感

 令和7年の年頭にあたり、業界の皆様に謹んで新春のお慶びを申し上げます。
平素より組合事業に格別のご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
昨年の幕開けにおいて、元日に発生した能登半島地震は、私たちに自然災害への備えの重要性を再認識させました。この出来事を受けて、改めて協力と連帯感の大切さを痛感いたしました。
私たち中小企業者が相互に協力し合い、「相互扶助の精神」に基づいて協同で事業を推進しています。自らの企業経営の近代化や合理化を進め、経済的地位の向上を図る為、協同組合というネットワークを活用し、単独では成し得ない成果を上げています。これからも「心豊かな暮らしを提供する生活必需品を取り扱う卸としての使命」を胸に、メーカー様と協力し、より良い商品を社会に提供して参ります。
我が国の経済は依然として多くの課題に直面しています。高齢化社会に伴う労働力不足や財政赤字の拡大、人口減少などが顕著であり、加えて新型コロナウィルスの影響も完全には消えていません。また、ウクライナ侵攻をはじめとする世界各地での紛争が、私たちの経済に深刻な影響を与え続けています。エネルギー価格の高騰、物価の上昇、供給チェーンの混乱など、多くの問題に直面しています。
 
 そのような中で、当組合は昨年9月に東京国際フォーラムで家庭用品の総合見本市
「リビングワンダーランド」を開催しました。急速なDX化・生成AIの普及、住宅面
積の縮小、物価高騰といった社会的変化を踏まえ、「くらしのパフォーマンスを上げる
スペパ・タイパ・コスパの雑貨たち」をテーマに、豊かな暮らしを実現する商品を紹介
しました。メーカー様の強力な支援の下、全国の有力販売店様に新商品や主力商品を披
露し、大きな反響をいただきました。また、10月には製造・流通の絆を深める為、全
家協・協力会メーカー様との製・配・合同フォーラムを開催しました。教育事業におい
ては、8月に組合員の次世代を担う後継者や経営幹部のための青年部会研修では、「チ
ャットGPTを使用した生成AIの活用法」をテーマでこれからの業務にどう活かすか
について学びました。更に10月には全国情報物流責任者会議として、「物流改善のノ
ウハウを学ぶ倉庫見学会」や「AIを活用した自動発注システムのセミナー」を開催し、
未来の物流の方向性に関する研修を行いました。

 希望と期待に満ちた新年を迎えるにあたり、石破新政権は少数与党として厳しい政権
運営を迫られる見込みですが、他党との連携を強化し、日本経済を力強く牽引していく
ことを期待しています。特に中小企業支援や技術革新の推進、持続可能なエネルギー
政策の強化といった具体的な施策が実行されることを願っています。経済政策としては、
デフレ経済からの完全脱却と高付加価値創出型の経済への転換が掲げられています。
持続的な賃上げ、生産性の向上、国内投資促進などがバランスよく進展し、好循環を
生み出すことを心より期待しています。

 一方、働き方改革関連法の施行により、労働力不足や賃上げの影響が予測されます。
この「2024年問題」が、私たちの業界や中小企業の経営に与える影響も懸念されて
います。更に、世界的なインフレ加速や金利上昇、各地での紛争など、不安定な要素が
経済に悪影響を及ぼすことが心配されます。

 私たちは、全国組織として「相互扶助の精神」に基づき、組合員との絆を更に深め、
中小企業の健全な発展に尽力する所存です。本年も倍旧のご支援を賜りますようお願い
申し上げると共に、皆様のご繁栄とご発展を心より祈念し、新年のご挨拶とさせていた
だきます。

                                          以上